9月:『のびのびと』

【月目標】

 *保育者を通して周りの人や友だちのために祈る経験をする。

 *空の雲や風を感じ、移りゆく季節を感じる。

 *手伝ってもらいながら、簡単な身のまわりのことをしようとする。

 *自分から友だちや保育者に思いを伝え、遊びにかかわろうとする。

 

 ツクツクボウシもまだかろうじて、惜しむ夏を呼び覚ましてくれています。その一方では、草陰から虫の声。ショウリョウバッタ(オンブバッタ)・機織りバッタ・ふわ~ふ~と飛びながら餌になる自分の葉っぱを見つけて卵を産み付けている蝶々。地上での短い命を全うしたセミたちがあちこちに。積乱雲からさば・いわし・うろこ ひいてはひつじ雲などもそろそろかと。

 暑い暑いから、涼しさへと私たちの五感が様々な季節の移り変わりを捉え始めますね。そんなことを素直に受け止められている、受け止めようとしているということの幸せ。平和な日々。がこの夏にも、私たちの周りでは、数々の自然災害や人災に見舞われた方がありました。そのような方々を思い、祈り、平和な日々を感謝しつつ、大切な2学期を過ごして行きたいと思います。

 さて、4人のお友だちで始まったPre-preの子ども達。それぞれのご希望で、みんなが揃うのは週2回。でもその中で、さぁ、どんな喧嘩が始まるでしょうか。おもちゃのどんな取り合いが見られるでしょうか。どのお友だちが泣き始めるのでしょうか。そして、誰が助けてくれるのでしょうか。もしかしたらお隣の花組さんかな? それとも赤組?緑組? どこで繰り広げられるかにより、助け手も異なるのでしょうね。Pre-preno子ども達は一番自分を出したい時期。一番譲れない年齢。なんでも自分でしてみたいと思う頃。自分の世界で回っているのですね。でも喧嘩をするということは、相手の存在を知っている(認めていないのですが)のです。「僕がしたいとおもってるにゃから貸してよね!」「僕が先に持ってたんやかあら、取らんといて!」4人とも男の子というのがまたおもしろいところです。どんな揉め事が起こり、どんな風に自分を主張するのかな?どんな時に譲ろうとする気持ちになれるのかな? 毎回の時間の流れの中で、生まれてまだ3年に満たないこの子ども達の「生きる力」そのものに出会えるのですから。まずは、幼稚園は「楽しい!ところ」と思って通って欲しいと思います。そして、喧嘩した後は「ごめんね」の言葉とともに仲直りを覚え、Pre-preなりの大切な時期をここで過ごして欲しいと思います。「やりたい、やりたい」をうまく利用して、なんでも自分でしてみようと思う気持ちを褒め称え、集団の中で、お友だちを認識・意識しながら自立に向かって歩み始めてほしいと思います。