月主題 <うれしい>

< 月目標> 

  ・クリスマスの雰囲気を楽しみながら、イエス様のお誕生を喜ぶ。    

  ・冬の自然にふれ、寒いときでも元気に遊ぶ。

  ・保育者に見守られながら、身の回りのことを自分でしようとする。     

 今秋の紅葉には長〜く大いに楽しませてもらい、久々に心ゆくまでの「秋」に癒された気持ちです。皆様の紅葉狩りはいかがでしたか。色とりどりに色があるということに心の豊かさを感じます。子どもたちにとっての色は、その感性を磨き、色合いを工夫し、自分の心を表現し、個性を生かすことにも繋がったりします。何といっても神さまが創造された素晴らしいこの自然は、人間が真似のできない、(いえ、人間が研究を重ねて、似せて作り上げることはできますが)気温・風・形等の自然の営みを得て変化していくその様に、私たちは感激し、感嘆の声を上げ、自然を愛でるのですね。そんな大自然の色・形を大切にしたいということの一つに、私たちの幼稚園では制服を取り入れていません。ご両親・ご自分の気に入ったもので表現し喜び、感謝し、大切にすることを覚えて欲しいものですね。(一方、気に入らない時には我慢も)幼い時の一つ一つの「ありがとう」や「我慢」が子ども達の心を育み、喜びを感じ、幸せを心に留めて、自分自身の生き方を学んでいくことでしょう。日々の心の綾を通して、今度は幼稚園の場にあっての表現が「感謝」や「譲る」ことに変わり、愛という思いやりをもって大切なクリスマスをお迎えすることになるのです。Pre-preにとっては初めてのXmasです。この幼稚園に入園後、お祈りを、礼拝の歌を通して、見えない神様を賛美してきました。小さなお友だちにとり、お祈りをどのように捉えているのでしょうか。「てんのかみさま」といっても、どこにおられるの? 手を伸ばしても触れません。大声を上げても「はあ〜い」とお返事はありません。どんな方なの?と考えてもわかりません。でも、日々のお祈りを通して、見えないものを信じることの素晴らしさをしっかり心に留めることができている子ども達にこれからの非認知能力を養う成長に期待いたします。まだまだ、「Xmasはサンタさんからプレゼントをもらう」事でしかないかもしれませんが、この園においては、それは何故か? だから頂ける! 事へつないでいきたいと思っています。その中で、絵本を通して「イエス様のお誕生日」=Xmasである事を少しでも知る機会を得て、「うれしいね」「楽しいね」「ありがとう」とみんなで楽しい時を迎える事ができればと思います。この園で学んでいただいているお友だちとの関わり、与えられる喜び、譲り合う我慢、お友だちの様子を見て「どうしたの?」「・・して遊ぶ?」など思いやるという心を覚えてお互いに愛することのできる関係性を築いていって欲しいと願います。神様のお守りとお導きのうちに。

11月 月目標:「いっしょに」

月目標:・ 野菜や果物が神さまからの恵みと知る。    

    ・ 思いや主張、甘えを受けとめてもらいながら、安心して生活する。

    ・ 木の実や落ち葉などの自然にふれて楽しむ。

 

 京都の三方にある山々。大文字山の如意ヶ嶽・松ヶ崎の万灯籠山など、五山の送り火で知られている山々や比叡山は、次第に色鮮やかな赤や黄色が山麓の裾模様と化してきています。温暖化と言われ始めてからは、なかなか色づきが悪くなっていたように思います。綺麗になり始めている自然の中をいっぱいお散歩に連れて行ってあげたいのに雨。今度はちょっと遠くまで、また、綺麗な落ち葉を探しに行けるといいですね。 

 さて、11月は感謝祭。キリスト教のお祭りですが、主にアメリカとカナダでお祝いされている収穫感謝祭です。イギリスから米MA州のプリマスに移民した人々の初めての収穫を神様に感謝したことから始まり、最初は食事を頂くことより神様に感謝することが主だったとのことです。今も、プリマスへ行くとその当時を再現したスポットがあります。今の「感謝祭」は、クリスマスもそうですが、神様に「感謝」することからかけ離れて、商業ベースに乗っていることを往往にしてありますね。キリスト教にある幼稚園として、しっかりとりくみたいものです。

 さて、可愛いpre-preの子ども達に「感謝祭」をどのように伝えるべきか? 難しいですね。お買い物について行っていろんなものを買う時、毎日頂くお食事等々。だれが作って(お料理も含めて)くださったのでしょうねえ? お母さんは何をしてくださっているのかしら? お父さんは毎日どこへお仕事に行ってられるのかしら?おじいちゃまやばあちゃまに会いに行った時、誰のお母さん・お父さん、私は??? お母さんのお手伝いをしたり、一緒にお花を植えてみたり…と、幼い時からまずはお母さんと一緒にいろんな人との関係をしっかりといろいろ考えていくという機会を持つことも必要でしょうね。そして、今、幼稚園という場を同じにしているお友達の存在を意識して、たくさん喧嘩をし、たくさん仲良くして、小さいなりに心を通わせなくてはなりません。心を通わすには時には言葉で、時には、服を引っ張って、時には、幼稚園の先輩達から教えてもらうことも必要ですね。そのうち自分なりに受け入れることを覚えていきますし、許す、譲ることも覚えるのですね。また、小さな社会でも周りには直接・間接に触れ合う人々があります。それは一緒にいるから得られるものです。何て素敵なことでしょう。小さいなりに「ありがとう」の言葉を覚えて欲しいと思っています。「感謝祭」は収穫・勤労・敬老・命の成長(七五三)そして、すべてのことについて神様に感謝する。皆様と共に祈りの時を持ちましょう。

10月 月主題:うごく

月目標:

 ・ 見えない神さまの存在を感じ、共に礼拝する。

 ・ リズムに合わせて体を動かすことを喜ぶ。

 ・ 秋の自然の中でのびのびと外遊びを楽しむ。

 

 地球上で様々な被害がもたらされ、今なおその爪痕に日々の生活を奪われている方々を覚えて、お祈りいたしましょう。大人はもとより、子ども達もそのことを心に留めながら今置かれている自分の幸せを感謝いたしましょう。神様が下さっている知恵は、自分のためのみにあらず、遠近に関係なく、可視か否かに関係なく「どこででもお祈りできる」というそのことを私たちは知らねばなりませんね。pre-preの子どもたちにとっての神様は、とても理解するのに難しい存在ですね。でも毎日お祈りをすることで、子ども達は季節のこと、自分のこと、お友達のこと、大好きなお父さん・お母さんや家族のこと等々に心を向けることができてきました。見えないところで、子ども達の「こころ」が培われています。

 さて、日々秋が進み、私たちの五感を通して集中していろんなことをやってみようと思える最適な季節ですね。「心」を動かし「やってみよう」と意欲を燃やすのはとても良い時期です。

特にこの年齢の子ども達は、何事についても、どんな時にも、自分が「面白い」「楽しい」と感じれば、すぐ体が動き、習得しようと意気込みます。考えることなく感覚で取り組むこの年齢の習得の第一歩は真似をすることから始まるのですから。真似することが大好き。見た瞬間「心」が動き、手や足が出て真似てみる。うまくいく時もあれば、もちろんうまくいかない時もあって、うまくいかない時には、泣いて、叫んで、駄々をこねることにも繋がりますね。自己抑制のなかなか効かない年齢でもあります。が集団の中ではいつまでも我を通しているわけにはいきません。

恥ずかしいですから。お友達の目があることにも気づき始め、自分の中で我慢することも覚えていく。とても大切な時期です。そして、感覚的に「たのしいこと」に出会ったら、身体中を動かし、声を出して、鼻歌さえ歌いはじめます。そうなんです。「幼稚園って楽しいところ」と思い、元気に毎日を過ごして欲しいのです。「毎日行きたいよ〜〜、楽しいから」と。お友達を求めて通園する毎日であって欲しいし、神様の自然を感じるお散歩にも心躍らせて欲しいと願います。

9月 月主題:やってみる

月目標:・保育者を通して周りの人のことを祈る。

    ・のびのびと全身を使って遊ぶ。

    ・自分から保育者や友達に思いを伝える。

 

 長い42日間の夏休みが終わり、子ども達の元気な声が戻ってきました。それぞれの夏休みいかがお過ごしでしたか。ご実家でのたくさんの方々との出会い。いろんな目新しいことをさせていただかれたお子さんもあるのでしょうね。あるいは、このばあばのところでは必ずこんな事をさせてもらえる。とか、去年より大きくなったから、こんなところにも連れて行ってあげようと、新しい経験をさせていただいたお子さんもあるのでしょう。きっと、寝ても起きても楽しい事ばかりだったのではないでしょうか。そんな日々の中、1学期で学んだ生活習慣は元に戻る事なく、夏休みの中での新しい経験の中で、トイレで用が足せるようになったなどの嬉しい体験、自信に繋がる事はございませんでしたか? 家ではなかなか到達できないことでも、集団内でお友達や大きいお兄さんお姉さんのする事をみて、「じゃ、私も」と真似ることから始めて、自分のものにしていく場合もあるので、また、幼稚園で今までとは異なる経験ができるようになれば良いと考えています。そんな思いを持って2学期を迎えたわけですが、今月の主題は「やってみよう」という、なんとも意欲が感じられる言葉ですね。この言葉に大人は何を連想するのでしょう。そして、大人であれば、何を「やってみよう」とお思いですか? 難しいですね。夢に向かってでしょうか。自分は今「これをやってみたい」と思われることがありますか? 子ども達にとり自分がしたいと思ってすぐ行動を起こせるのは、とても嬉しいことでしょう。でも性格はそれぞれ、意欲もそれぞれ、考えていることも感じていることも皆それぞれ、お友達の所作をじっと見てからやってみようと思われることも多いでしょう。でも、そこで私たちがどのように添い、助け、手を差し伸べてやらせてあげられるのか。未経験であったことが経験をすることで自信に繋がるのですね。自転車置き場から新しいお庭になった場に、新しいかわいい滑り台とお砂場を設置しました。特にpre-pre(メリーちゃん)にとり、今の年代で思いっきり体を動かし、いろんな体制になっても対応できるような柔軟な体とそれに向かう心を養って欲しいと思っています。

心身ともに大きく飛躍する大切な年代です。この二学期も十二分に楽しい毎日をお過ごしくださいね。

 

8月 月主題:ゆったりと

月目標

・神様の創られた自然に触れる。

・保護者とともにゆったり過ごす。

・いろいろな人と出会って楽しい経験をする。

 

今年度の一学期も今日でおしまい。雨の少なかった6月から豪雨・雷雨など突然の大雨で、子ども達の登降園の道々を心配したこともありました。でも、特に被害もなく無事に過ごせていることに感謝したいと思いますと同時に、お知り合いの方々で、お気の毒なことになっておられましたら、心よりお見舞い申し上げます。

 この8月、pre-preの子ども達はもう一方の未就園児対象としてのメリーちゃんサークルと合体しての3パターンの「夏の会」を開催いたします。すでにお申し込みいただいていることと思います。これは、子ども達の遊びの場の提供とともに、保護者の方々への子育て支援として、(暑いさなかにお越しいただかねばなりませんが、)各ご家庭ではなかなかご準備が大変なプール遊びとして行います。pre-preの子ども達は、すでに保護者と離れての一人登園ですが、メリーちゃんのお子さんにとっては、お母さんと一緒に何かをする、お母さんと一緒だから安心して初めての場であっても、他のお友達と時と場を同じくすることができるのですね。安心できること、それは小さければ小さいほど、大切な愛着、愛情なのですね。自分は冒険を試みても帰る胸があること。その安心感が子ども達にとっては何よりも大切なのです。それを過ごした後、pre-preとしての2歳児からの保育が始まり、自ら関われる様になってくるのですね。親子でゆったりと時を過ごす場がある、提供する大切さも、私たちに課せられた課題です。核家族化が進み、なかなかじじばばのお世話にもなれない(なりたくない?)、お母さん一人で頑張らねばとお考えではありませんか? いいえ、大いに甘えてください。この場(メリーちゃん、pre-pre)に来てくだされば、経験豊富な教員がお受けし、優しい在園児保護者のボランティアであるお母さん先生もお手伝いして下さっています。子育て秘話を、虎の巻を先輩お母さんからお聞きください。子育ては決して一人で悩まず、頑張りすぎないことです。お母さん自身がゆったりできる場としてどうぞお越し下さい。そして、神様のお創りになったすべてのものに感謝し、お水を大切にしながら様々な方との交わりを大切にして頂きたいと思います。手のかかる大変な時期だからこそ、可愛さも増すというものです。私たち教員もしっかりとした受け皿になりたいと思っています。

 

 

7月 月主題 <きもちよく>

月目標:

 ・イエス様を身近に感じる。

 ・土・砂・水に触れ遊ぶ。

 ・暑さや感染症から守られながら健康に過ごす。 

 

 暑さ、朝夕の涼しさの気温の差。気候の変動の激しい昨今とはいえ、みなさん各々に体調をうまく管理されて、元気に登園させてくださっていることに感謝申し上げます。

各々のお子さんに合わせ、週◯回を選択していただいていることの大切さかもしれません。担任が書いていますように、一人ずつを大切に、丁寧に接してあげることこそ、この年齢にふさわしい育ちを確保し、十二分にその内容を充実させて、体得させてあげられるようになるのではないかと考えています。一人ずつに対応させて頂くとはいえ、この年齢にとっても集団であることの意味は大切です。必要です。重要です。今、国レベルで2歳児の大切さがやっと表に出てきました。もちろんどの学年もそれぞれに大切。であることは当たり前です。それぞれでの育ちがあるから。しかし、自我を芽生えさせ、自分が関わりあうことで起こりうる自分と他人との区別、そこで示される自己表現、上手くいけば良し、上手くいかなければ親に向かって怒る、泣く、叩く、地団駄をふむ等々自分の気持ちを処理できないという琴線に触れてしまうのです。こんな表現の仕方は、どこででも起こり得ます。まさしく反抗期なのですから。そこで、親子のみの関係性の中であれば、宥めようが空かせようが、自分でも止まらない状態に陥ってしまう場合がありますね。えらいことです。さあ、どうしましょう?? 叱かる、ひっぱたく(虐待ではなく)、くどくどと言い聞かせる、放っておく、全て言うがままに聞き入れる、引き寄せてハグ(抱き抱える)する、気をそらせる、それぞれのお子さんにはどのタイプの対処の方法が良いでしょう。どんな方法を試みてもダメな時はダメ!なのですね。この子の成長、魔の反抗期の峠を越えなければなりません。そして嘘のようにことが収まっていくのです。親子の忍耐です。でもそこを通り抜ける時、いつも必ず、落ち着いた瞬間を逃さず、「きもちよく」なる方法を用いて受け止めてあげてください。日々接しておられたら、我が子がきもちよくなる方法をご存知に違いありません。

これはお母さんだからこそできるのです。お腹の中の臍の緒繫がりにどうぞ自信を持って下さい。

6月 <月主題> わくわくする

<月目標>

 ・聖歌や祈りのことばに心を合わせる。

 ・友だちや身近な物事に心を動かす。

 ・自然に触れて興味をもつ。 

 

長い連休明けから始まった5月。爽やかな風に吹かれてそれぞれのお時間を目いっぱいにお部屋で、お庭で過ごす小さな子どもたちの姿。朝はお母さんの腕の中で二階まで、あるいは自転車を降りて一目散に園内へ、お友達を待って一緒に入っていく姿、さらには大きいお姉さんに助けられて、手をつないで二階までいく姿。どのお子さんの姿も一生懸命さが伺えます。そして、楽しんで登園してくれているんだなあと嬉しく思っています。

 まだ生まれて2年や3年と数ヶ月。なのに、こんなにいろんなことが分かり、いろんなことを楽しみ、いろんなことに挑戦しようとするその日々の営みに、その命の、成長の素晴らしさに感謝無くしては過ごせません。Pre-preの場合は、月曜日に行っている礼拝にまだご一緒することはありませんが、クラス内で日々歌っている ♩空の鳥は、ちいさくても…の聖歌が子供さんの口からこぼれて、家で感激していただいているというお話も伺いました。子ども達にとって、この神様の歌は、今までに聞いたことがなく、またお祈り(手をあわせること、目を瞑ること)という経験も今まではなかったかもしれません。しかし、先生とお友達とともに、そのようにすることで、きっと心が落ち着き、ほんわかとしたゆったり気分で心が動かされ、聖歌も口ずさめるのではないかと思います。この小さい時(幼児期)だからこそ、宗教性が大切だと思っています。ただただ楽しいだけではない、また親切にしなさい、優しくしなさいと言葉にするのは簡単です。でも、親切にしてもらった、優しくしてもらった…経験がなくては、ありがとうの思いを持って自分がしてあげるような行動はとれないのが現実ですね。先生とお友達(先輩達も含めて)とのふれあいの中で、それも自然な形ですっと手を差し伸べてもらえる環境で、育まれていくことは間違いありません。そして、みんなで経験したお散歩を通しても、親子では得られなかった気づきを得たことでしょう。人と、自然とに触れることの大切さ。日々心を動かされて、興味を持ち、進んでやってみよう、ありがとうしてみよう、そんな心の育みを今月も見守りたいものです。